呪術廻戦-懐玉・玉折-(感想) 丁寧な曇らせにこちらも拍手

こんばんは、こわたです。

今日は夜勤なので昼間は筋トレの後、見ようと思っていたアニメの消化をしていました。

そのアニメは呪術廻戦 -懐玉・玉折-。

なんだかこのブログで話してる作品が呪術廻戦しか今の所ないんですが、でも今一番ホットな作品の一つではあるのでそこはまぁいいでしょう。

さて、原作も読んでいましたが、この部分は主要キャラ『五条悟』と呪術廻戦0の大ボス『夏油傑』の過去編になります。

0では五条が夏油のことを親友と語っていたり、何かしら因縁があるのを匂わせていましたがそれを深堀した内容です。

このエピソードは原作でも約10話ちょっとと単行本で2冊以内に収まっており(8~9巻)、単体の話としても完成度が高い人気のエピソードです。私も大好きです。呪術廻戦という作品を好きになったのはこの辺りからといって断言していいでしょう。

まぁ具体的な内容については、このサイトを見ている方は既に視聴済み・または読了済みであることを前提にネタバレありで個人的な感想を述べていきたいと思います。

まずなんといっても

「美しい…」

この一言です。

このセリフは進撃の巨人のとあるキャラのものなんですが、昨今のアニメ漫画におけるキャラを精神的に追い込む展開に対し使われる、ちょっとしたネットミームです。悪趣味だね。

さて、作画のキレイさ、動きについては流石MAPPAさん。そこまで作画に詳しいわけではないですがとにかく綺麗に気持ちよく動いてくれるのでとても心地いいです。

キャラの表情の描写もキレッキレで、顔の皺やメインキャラ、モブキャラの描き方がこれでもかと違ったのが今回の夏油の内面描写を十二分に表現できていました。5話なんか通行人の顔が押井守作品ばりのリアル調の描き方になっていて、メインキャラである呪術師たちとの華美なデザインとの差別化が顕著になってます。これは夏油が周りを猿と認知したことに起因するでしょう。

あと拍手の使い方が本当に上手くて、悪辣で素晴らし過ぎました…。シャワーシーン、九十九と夏油が話すシーンで雨が降るところを拍手の音で被せるのホント…あれはアニメならではの表現なので、このアニメ化に感謝しなければなりません。夏油がどれだけ、今回の事件に対して抱いた非術師を守ることに対しての大義を揺るがされたのか痛いほど伝わります。

なので私は最後の5話が特に好きですね。我ながら悪趣味ですけど…どうして一人の男が曇っていく様子はこう美しく感じるのでしょうか(フィクションに限った話ですよ?)

この辺に関しては有名なのだと進撃の巨人、マイナーなものだとid:invadedというアニメがオススメです。後者については最初から主人公が曇っているんですが、こういう『気だるげだけど、どこか善性や人間性を持ち合わせているオッサン』が大好物なんです私。呪術廻戦でも今回で出てくる伏黒甚爾が大好きです…

呪術廻戦って何気に屑キャラでも人気があったりするんですが、こういう人間味を感じさせる描写を盛り込むのがこの作者・芥見下々さんは本当に上手だと思いますね。

五条悟もキャラに深みが出て良いんですよねこのエピソード。普段は最強だからと飄々としていたキャラが、過去で友達と袂を分かったこと、それによる挫折で後進の育成を考え出したという本編への橋渡しが非常に上手い。自分、正直呪術廻戦で学校設定いらねーって思ってました。特に1期後半の東西呪術高専の対抗戦とか、マジで好きじゃなかった(今も好きではないけど)。でもこのエピソードで五条の意図が分かり、作品の見方が変わったのは事実です。

五条が狼狽える唯一のシーンがこの夏油が事件を起こしたというのを知ったシーンなんですけど、作画・演出・声優さんの演技が存分に発揮されていて本当に文句ありません。中村さんが叫ぶとやっぱりかっこいいなぁ…

あと印象的なのが、OPやED、また4話最後の辺りで五条と夏油を青・赤で塗り分けていたりしていましたが、その色が決して交わらず『紫』にならないというのも…まぁなんと皮肉なことでしょうね。

いや、ホントアニメスタッフさんはありがとうございました。見たいものをちゃんと、クオリティ十分に提供してくださりとても満足しています。

さて、あと1時間で出勤しなければいけないのでこの辺で。みなさんおやすみなさい。

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