見てきました。
総評としては『昭和後期ゴジラの系譜を継いだエンタメ全振り怪獣活劇』。
実はハリウッドのモンスターバースシリーズを映画館で見るのは初めて。それまでのはサブスクで自宅鑑賞していたけど、どうもいまいちな印象のままだった。やっぱりシン・ゴジラとかゴジラ−1.0のような初代を意識したシリアスが好きかな…と思っていた。
でもどうだ。予告で見る『ゴジラとコングの並走』。
「おいおい、楽しくなってきたじゃねえか」…これまでとは違う何かが待っている。そう思い映画館に足を踏み入れた…
【良かった点】
①コング!コング!頑張れコング!
コングが主役です。この映画は。
人間パートを最小限に抑えつつ、コングが同胞を探すというドラマにフォーカスを置いている。地底空間で初めて同胞を見つけるが、敵として向かってくるゴリラ達!でもそのゴリラは悪のゴリラに支配されていた!悪のゴリラを倒せコング!といったストーリー。
シンプルなシナリオをコングの表情や身振り手振りで表現。これが非常に良く、コングに感情移入しっぱなしだった。コングがこれまでのシリーズでずっと同胞に会えなかったのもあったので、仲間を見つけた時は少し感動してしまった。よかったねぇ…!
ゴジラは脇役みたいなものだったけど、なんか愛嬌のある立ち位置になってて面白い。人の街を破壊しないよう移動してるかと思ったら、後半はお構いなしに街をぶっ壊しながら疾走する。コングとも喧嘩する。
ていうか軽やかだな君!そんな軽快に走るっけ!?
今回はひたすらIQを下げてリアリティラインを下げていき、最終的にはなんか気持ちよくなっちゃった。
ゴジラもここまで間口が広いのは昭和後期のとんでも期間があったおかげかもしれない。地底空間では重力すらコントロール出来る種族が現れちゃったり、アクション面においてはどんどん自由度が上がってきちゃった。ここまでくると次回作以降陳腐化していきそうな危機感もあるが、そこをどう料理するか期待してますよ、ハリウッドさん。
【気になった点】
実は大きな欠点はないように思うけど、個人的にインディアンが出てきた辺りのくだりはちょっと退屈だった。同胞と出会い、その上で自分の居場所を見つけるというのが今回の1つのテーマなのでまぁ出てくるのは必然性があるのだけど…なんていうかインディアンってもの自体が食傷気味というか。
古代文明とか便利な設定だよなぁってつくづく思う。簡単に現代では理解できない超常現象作れるから。でも重力コントロールはわくわくしたし、ユーチューバーの黒人がインディアンの姫と意思疎通するくだりはなんか面白かったので、欠点というほどではない。ただちょっと好みではなかったかな…あとインディアンの見た目がテンプレ過ぎたというか。
【まとめ】
敵キャラもわかりやすく悪役で、囚われのヒロインみたいなのもいて、娯楽エンタメの詰め合わせパックみたいな感じでしたね!
日本ゴジラがシリアスで続いているので、アメリカさんはこっちの路線で極めていって欲しい気がします。うん、良いと思いますよ。
コメント